旅の記憶・JR大船渡線BRT(気仙沼駅 - 盛駅)の旅~震災から3年目の南三陸地方を往く②
東日本大震災で多大な被害を受けた大船渡線。今はBRT(バス高速輸送システム)で運行されています。
KEY WORD: 大船渡線、ドラゴンレール、奇跡の一本松、気仙沼、陸前高田、大船渡、盛駅
マップ <大船渡線 BRT>
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「JR大船渡線(おおふなとせん)」は、岩手県一関市の「一ノ関駅」から、宮城県気仙沼市、岩手県陸前高田市を経由して、岩手県大船渡市の「盛駅」を結ぶローカル路線。総路線距離は、105.7キロです。全線開業したのは、1935年(昭和10年)です。路線の形状を竜に見立てて「ドラゴンレール大船渡線」という愛称が付けられています。

2011年(平成23年)3月11日の「東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)」で、全線が不通となり、同年4月1日には山間部の一ノ関駅~気仙沼駅間で運転を再開しましたが、気仙沼駅~盛駅間は不通のままとなっています。
沿岸部では、津波により甚大な被害が出ました。
竹駒駅~細浦駅間の5つの駅と大船渡駅の駅舎が流失、また、陸前矢作駅~竹駒駅間の気仙川橋梁が橋脚から押し流されるなど3箇所の橋梁が流失しました。
それで、不通区間の気仙沼駅~盛駅間では、気仙沼線同様に、2013年3月より「BRT(バス高速輸送システム)」の運行を開始しました。
今回の旅の記憶は、大船渡線の不通区間(BRT運行区間)です。
出発地点は、大船渡線鉄道区間の終点「気仙沼駅」。

ここから、BRTのバスに乗車します。
バスの車内は通勤ラッシュ並みの大混雑。東洋系の外国人旅行者が多く乗車しています。
気仙沼駅を出発したバスは、被災地の中の一般道を進みます。

山間部を通り、やがて、海沿いに出ます。


県境を越え、岩手県側の陸前高田市に入ります。
旧中心街に向かって、気仙川を渡ります。


気仙川を渡ると、「奇跡の一本松駅」に到着。
外国人観光客は、ここで大挙して下車して行きました。
陸前高田市の人口は、震災前の平成22年度統計で、23,300人でした。
震災の津波による浸水範囲内の人口は、16,640人。震災・津波による死者行方不明者数は、1,780人に及びました。
浸水範囲内人口の犠牲者率は、実に10.7%で、10人に一人の尊い命が奪われたことになります。
陸前高田市の「高田松原」は、約350年前から先人たちが植林を行い、市民の手で守り育ててきた松原でした。夏には海水浴客でにぎわい、松に囲まれた遊歩道は市民の憩いの場所でした。
あの日、津波の直撃を受け、約7万本と言われる高田松原も、ほとんどが流されてしまいました。しかし、松原の西端近くに立っていた一本の木が津波に耐えて、立ったままの状態で残りました。
この木は震災からの復興への希望を象徴するものとして、「奇跡の一本松」や「希望の松」などと呼ばれるようになりました。
津波に耐えて奇跡的に残った一本松は、震災直後から、市民のみならず全世界の人々に復興のシンボルとして親しまれました。しかし、海水により深刻なダメージを受けており、震災から1年2カ月後の平成24年5月、復興工事の開始を見届けるかの如く、枯死が確認されました。
その後、震災からの復興を象徴するモニュメントとして残すこととなります。
業務委託された「乃村工藝社」により、幹を防腐処理し、心棒を入れて補強したり、枝葉を複製したものに付け替えたりするなどの保存作業が施されます。
そして、平成25年7月3日、元の場所に再び立てられ、地元の子供たちも参加して、「奇跡の一本松」保存事業完成式が行われました。
尚、この保存プロジェクトは、世界中からの募金が集まった「奇跡の一本松保存募金」により行われました。
「奇跡の一本松駅」を出発。バスは、復旧工事が進む陸前高田を進みます。

「小友駅」からは、大船渡線のレールの上を舗装したバス専用道路を走ります。
程なく、陸前高田市から、大船渡市へ入ります。


「細浦駅」を過ぎると、大船渡湾の海岸沿いに出ます。

穏やかな大船渡湾の風景は、心を落ち着かせてくれます。

やがて、バスは「大船渡駅」に到着。大船渡市の中心地です。

震災当時、下船渡駅~大船渡駅間で列車が津波により冠水しましたが、乗客・乗務員は全員避難し無事でした。
やがて、バスは、大船渡線の終着駅「盛(さかり)駅」に到着。


この先を行くには、「三陸鉄道南リアス線」に乗り換えとなります。
気仙沼駅~盛駅まで、43.7キロ、1時間30分のバス旅。震災から3年目に訪れた「大船渡線 BRTの旅」の記憶でした。
尚、JR東日本は、大船渡線不通区間(気仙沼駅~盛駅間)の鉄路での復旧について、断念する意向を示しています。
(掲載写真撮影日: 2015年12月19日)
<2018年南三陸地方のおススメ宿>じゃらん口コミ評価4.2以上。
※表示の宿泊料金は、平日2名一室利用時の一人当り最安税抜価格です。
●南三陸ホテル観洋(南三陸町 1泊朝夕食付き) 10,000円~
●旬の味が自慢 海辺を臨む宿 明神崎荘(南三陸町) 1泊朝夕食付き 8,500円~
●はまなす海洋館(気仙沼) 1泊朝夕食付き 11,111円~
●サンマリン気仙沼ホテル観洋(気仙沼) 1泊朝夕食付き 9,074円~
●気仙沼プラザホテル(気仙沼) 1泊朝夕食付き 10,000円~
●旅館 海光館(気仙沼) 1泊朝夕食付き 9,000円~
●民宿 旅館 沖見屋(気仙沼) 1泊朝夕食付き 8,055円~
●民宿 天心(気仙沼) 1泊朝夕食付き 7,129円~
●キャピタルホテル1000(陸前高田) 1泊朝夕食付き 9,250円~
●ホテル三陽(陸前高田) 1泊朝夕食付き 9,500円~
●漁師めしがうまい! 朝日を望む絶景露天温泉の宿 大船渡温泉(大船渡) 1泊朝夕食付き7,500円~
●海鮮の宿ごいし荘別邸 海さんぽ(大船渡) 1泊朝夕食付き 8,000円~
●大船渡インター ホテル椿(大船渡) 1泊朝食のみ付き 6,200円~
●大船渡プラザホテル(大船渡) 1泊朝夕食付き 10,925円~
●岩手・三陸海岸 やすらぎの宿 廣洋館(大船渡) 1泊朝夕食付き 12,000円~
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2011年(平成23年)3月11日の「東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)」で、全線が不通となり、同年4月1日には山間部の一ノ関駅~気仙沼駅間で運転を再開しましたが、気仙沼駅~盛駅間は不通のままとなっています。
沿岸部では、津波により甚大な被害が出ました。
竹駒駅~細浦駅間の5つの駅と大船渡駅の駅舎が流失、また、陸前矢作駅~竹駒駅間の気仙川橋梁が橋脚から押し流されるなど3箇所の橋梁が流失しました。
それで、不通区間の気仙沼駅~盛駅間では、気仙沼線同様に、2013年3月より「BRT(バス高速輸送システム)」の運行を開始しました。
今回の旅の記憶は、大船渡線の不通区間(BRT運行区間)です。
出発地点は、大船渡線鉄道区間の終点「気仙沼駅」。

ここから、BRTのバスに乗車します。
バスの車内は通勤ラッシュ並みの大混雑。東洋系の外国人旅行者が多く乗車しています。
気仙沼駅を出発したバスは、被災地の中の一般道を進みます。

山間部を通り、やがて、海沿いに出ます。


県境を越え、岩手県側の陸前高田市に入ります。
旧中心街に向かって、気仙川を渡ります。


気仙川を渡ると、「奇跡の一本松駅」に到着。
外国人観光客は、ここで大挙して下車して行きました。
陸前高田市の人口は、震災前の平成22年度統計で、23,300人でした。
震災の津波による浸水範囲内の人口は、16,640人。震災・津波による死者行方不明者数は、1,780人に及びました。
浸水範囲内人口の犠牲者率は、実に10.7%で、10人に一人の尊い命が奪われたことになります。
陸前高田市の「高田松原」は、約350年前から先人たちが植林を行い、市民の手で守り育ててきた松原でした。夏には海水浴客でにぎわい、松に囲まれた遊歩道は市民の憩いの場所でした。
あの日、津波の直撃を受け、約7万本と言われる高田松原も、ほとんどが流されてしまいました。しかし、松原の西端近くに立っていた一本の木が津波に耐えて、立ったままの状態で残りました。
この木は震災からの復興への希望を象徴するものとして、「奇跡の一本松」や「希望の松」などと呼ばれるようになりました。
津波に耐えて奇跡的に残った一本松は、震災直後から、市民のみならず全世界の人々に復興のシンボルとして親しまれました。しかし、海水により深刻なダメージを受けており、震災から1年2カ月後の平成24年5月、復興工事の開始を見届けるかの如く、枯死が確認されました。
その後、震災からの復興を象徴するモニュメントとして残すこととなります。
業務委託された「乃村工藝社」により、幹を防腐処理し、心棒を入れて補強したり、枝葉を複製したものに付け替えたりするなどの保存作業が施されます。
そして、平成25年7月3日、元の場所に再び立てられ、地元の子供たちも参加して、「奇跡の一本松」保存事業完成式が行われました。
尚、この保存プロジェクトは、世界中からの募金が集まった「奇跡の一本松保存募金」により行われました。
「奇跡の一本松駅」を出発。バスは、復旧工事が進む陸前高田を進みます。

「小友駅」からは、大船渡線のレールの上を舗装したバス専用道路を走ります。
程なく、陸前高田市から、大船渡市へ入ります。


「細浦駅」を過ぎると、大船渡湾の海岸沿いに出ます。

穏やかな大船渡湾の風景は、心を落ち着かせてくれます。

やがて、バスは「大船渡駅」に到着。大船渡市の中心地です。

震災当時、下船渡駅~大船渡駅間で列車が津波により冠水しましたが、乗客・乗務員は全員避難し無事でした。
やがて、バスは、大船渡線の終着駅「盛(さかり)駅」に到着。


この先を行くには、「三陸鉄道南リアス線」に乗り換えとなります。
気仙沼駅~盛駅まで、43.7キロ、1時間30分のバス旅。震災から3年目に訪れた「大船渡線 BRTの旅」の記憶でした。
尚、JR東日本は、大船渡線不通区間(気仙沼駅~盛駅間)の鉄路での復旧について、断念する意向を示しています。
(掲載写真撮影日: 2015年12月19日)
<2018年南三陸地方のおススメ宿>じゃらん口コミ評価4.2以上。
※表示の宿泊料金は、平日2名一室利用時の一人当り最安税抜価格です。
●南三陸ホテル観洋(南三陸町 1泊朝夕食付き) 10,000円~
●旬の味が自慢 海辺を臨む宿 明神崎荘(南三陸町) 1泊朝夕食付き 8,500円~
●はまなす海洋館(気仙沼) 1泊朝夕食付き 11,111円~
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●民宿 旅館 沖見屋(気仙沼) 1泊朝夕食付き 8,055円~
●民宿 天心(気仙沼) 1泊朝夕食付き 7,129円~
●キャピタルホテル1000(陸前高田) 1泊朝夕食付き 9,250円~
●ホテル三陽(陸前高田) 1泊朝夕食付き 9,500円~
●漁師めしがうまい! 朝日を望む絶景露天温泉の宿 大船渡温泉(大船渡) 1泊朝夕食付き7,500円~
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●大船渡インター ホテル椿(大船渡) 1泊朝食のみ付き 6,200円~
●大船渡プラザホテル(大船渡) 1泊朝夕食付き 10,925円~
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