串本から古座川、そして、くじらの町・太地へ。(和歌山県串本町、古座川町、太地町)南紀勝浦温泉~紀伊半島南部をめぐる「絶景!快適ドライブウェイ」②
潮岬周遊道路から、古座川の一枚岩へ。そして、くじらの町・太地町へと続く、快適ドライブウェイ、後編。
KEY WORD: 串本、橋杭岩、古座川、一枚岩、太地
マップ <串本、古座川、太地>
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潮岬を出発。この先、県道は左に大きくカーブし、半島の東海岸沿いを北へ向かいます。
串本市街地に戻る前には「串本大橋」があり、「紀伊大島」へ渡れますが、その話は少し長くなるので、後日、別の記事にて。

ということで、県道はやがて「潮岬東口」交差点で、国道42号線に合流。潮岬半島周回道路の終点となります。
このまま国道42号線を北へ進みます。
市街地を抜けると、やがて右手に国の名勝天然記念物「橋杭岩」が現れます。

橋杭岩の前には、「道の駅・くしもと橋杭岩」があり、無料駐車場として利用できます。
橋杭岩は、1500万年前の火成活動により、やわらかい泥岩層の間に流紋岩が貫入したもので、海の浸食により岩の硬い部分だけが残り、あたかも橋の杭だけが立っているように見える奇岩が生まれました。


串本から大島に向かい、約850メートルの列を成して大小40余りの岩柱がそそり立っています。その規則的な並び方が橋の杭に似ていることから「橋杭岩」の名が付きました。

潮が引けば、岩の近くまで歩いて渡れます。

毎年11月には「橋杭岩のライトアップ」が開催されます。最近は、外国人観光客に大人気の観光スポットです。
橋杭岩から、国道42号線を那智勝浦方面へ。

古座川河口付近で左折して、県道38号線を古座川に沿って上流へ走ります。

途中、国道371号線に合流し、やがて、目の前に大きな岩が現れます。国指定天然記念物「古座川の一枚岩」です。

高さ約150メートル、幅約800メートルの一枚の巨岩。一枚の岩盤としては、佐渡島の大野亀(高さ約167メートル)や屋久島の千尋の滝(高さ約200メートル、幅約400メートル)などとともに、日本最大級です。
一枚岩と古座川を挟んだ道路わきに「道の駅・一枚岩」の無料駐車場がありますが、ここからだと岩が巨大過ぎて、スマホカメラではフレームからはみ出して、全景が写せない程です。

どんどん後退りして、撮影。



橋杭岩から古座川の一枚岩までは、約17キロ、走行時間25分。
メジャーな観光スポットではありませんが、一枚岩までの道は、整備された2車線道路で、古座川の巨岩・巨石を眺めながらのドライブは、まさに「絶景!快適ドライブウェイ」です。
古座川を下って、再び、河口付近へ。
国道42号線に戻って、紀伊半島南部のドライブ旅を続けましょう。
古座川河口付近から、北東へ約18キロ、25分ほどで、クジラ漁で有名な「太地町」に着きます。
国道を外れて、港の方へ向かいます。

太地における捕鯨の歴史は、江戸幕府設立の3年後の1606年(慶長11年)の始まりとされています。
その後1675年(延宝3年)に鯨を網に追い込んでとる網捕法(網掛突捕法)という方法を発明、これが200年近く続きます。
太地では親子鯨を捕らないという独特の習慣もありました。
しかし、1878年(明治11年)、「大背美流れ(おおせみながれ)」と呼ばれる大惨事が起きます。
アメリカなどの列強による鯨の乱獲などの影響で、漁師は近年にない不漁による経済難から、荒天の中、鯨捕り(古式捕鯨)に出漁して遭難し、一度に百余名が死亡・行方不明となった事故です。
労働力を失った太地は、古式捕鯨は事実上壊滅し、後に近代捕鯨へと切り替わるきっかけとなりました。
現在では、捕鯨砲を用いてゴンドウクジラ類やツチクジラを捕獲する小型捕鯨業と、追い込み網漁などの「いるか漁業」だけが行われています。
太地には、反捕鯨団体「シーシェパード」が活動家を常駐させており、漁業の妨害行為を行っています。
また、イルカ追い込み漁が唯一行われている太地を批判的に描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』が、2009年8月に公開されました。
2014年1月には、キャロライン・ケネディ駐日米大使がイルカ追い込み漁反対声明を出し、大きな反発を呼びました。
その際、菅官房長官は、米政府に理解を求める見解を公表しました。
「イルカを含む鯨類は重要な資源であり、科学的根拠に基づき、持続的に利用すべきと考えている。また、イルカ漁業は我が国の伝統的な漁業のひとつで、法令に基づき適切に実施されていると考えている。また、イルカは国際捕鯨委員会(IWC)の管理対象外であり、各国が自国の責任で管理を実施することにしている。」
様々な意見や見解がありますが、最後に映像ジャーナリストで和歌山大学特任のサイモン・ワーン助教(オーストラリア出身)のお話しを。
「本当に生命を守るとは、生き物に感謝して生かされていることに感謝すること。太地にはそういう文化が伝わっている」
「捕鯨は、太地で連綿と受け継がれてきた技術。油を取って捨てるようなことはせず、必要数だけを捕り、全ての部位を使い、無駄にしない。太地の捕鯨こそ、環境に配慮した持続可能な漁である。」
「くじらの町」太地町の「くじら浜海岸」には、「太地町立くじらの博物館」があります。
太地町の町章はクジラ、町のマスコットキャラクターはゴンドウクジラです。漁業協同組合直営のスーパーマーケットがあり、鯨肉も売られています。
この先、国道42号線を北上すると9キロ程で那智勝浦です。
熊野古道「大辺路」は、ここ那智までで、この先は、熊野古道「伊勢路」となります。
左折して山手に向かえば、大門坂を経て、「熊野那智大社」へ。
真っ直ぐ行けば、新宮市の「熊野速玉大社」へと伊勢路は続きます。その先は、熊野本宮大社を訪れ、熊野古道「中辺路」を経由して、田辺方面へ出るもよし、そのまま国道42号線(伊勢路)を進み、三重県に入り、伊勢神宮を訪れるも良し。
冬シーズンでも温暖な南紀は、冬のドライブ旅行には最適な「快適ドライブウェイ」です。
(写真撮影日: 2016年1月7日)
<2017年串本周辺のおススメ宿>じゃらん口コミ評価4.2以上。
※表示の宿泊料金は、平日2名一室利用時の一人当り最安税抜価格です。
●南紀すさみ温泉 ホテルベルヴェデーレ(すさみ温泉) 1泊朝夕食付き 13,300円~
●ホテル ホリスティック リゾート(太地温泉) 1泊朝夕食付き 15,126円~
●お宿 えびす(串本) 1泊朝夕食付き 6,851円~
●かつうら御苑 那智の滝を遠望できる海辺の絶景露天と美食の宿(那智勝浦) 1泊朝夕食付き 10,000円~
●休暇村 南紀勝浦 1泊朝夕食付き 11,111円~
●料理旅館 万清楼 1泊朝夕食付き 13,500円~
●温泉民宿 小阪屋 本館 1泊朝夕食付き 7,222円~
●サンライズ勝浦 1泊朝夕食付き 6,481円~
●南紀勝浦温泉 ホテル中の島 1泊朝夕食付き 19,500円~
※この宿の詳細情報は、別記事<ホテル中の島>をご覧ください。
●パルスイン 勝浦 1泊朝夕食付き 8,703円~
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KEY WORD: 串本、橋杭岩、古座川、一枚岩、太地
マップ <串本、古座川、太地>
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潮岬を出発。この先、県道は左に大きくカーブし、半島の東海岸沿いを北へ向かいます。
串本市街地に戻る前には「串本大橋」があり、「紀伊大島」へ渡れますが、その話は少し長くなるので、後日、別の記事にて。

ということで、県道はやがて「潮岬東口」交差点で、国道42号線に合流。潮岬半島周回道路の終点となります。
このまま国道42号線を北へ進みます。
市街地を抜けると、やがて右手に国の名勝天然記念物「橋杭岩」が現れます。

橋杭岩の前には、「道の駅・くしもと橋杭岩」があり、無料駐車場として利用できます。
橋杭岩は、1500万年前の火成活動により、やわらかい泥岩層の間に流紋岩が貫入したもので、海の浸食により岩の硬い部分だけが残り、あたかも橋の杭だけが立っているように見える奇岩が生まれました。


串本から大島に向かい、約850メートルの列を成して大小40余りの岩柱がそそり立っています。その規則的な並び方が橋の杭に似ていることから「橋杭岩」の名が付きました。

潮が引けば、岩の近くまで歩いて渡れます。

毎年11月には「橋杭岩のライトアップ」が開催されます。最近は、外国人観光客に大人気の観光スポットです。
橋杭岩から、国道42号線を那智勝浦方面へ。

古座川河口付近で左折して、県道38号線を古座川に沿って上流へ走ります。

途中、国道371号線に合流し、やがて、目の前に大きな岩が現れます。国指定天然記念物「古座川の一枚岩」です。

高さ約150メートル、幅約800メートルの一枚の巨岩。一枚の岩盤としては、佐渡島の大野亀(高さ約167メートル)や屋久島の千尋の滝(高さ約200メートル、幅約400メートル)などとともに、日本最大級です。
一枚岩と古座川を挟んだ道路わきに「道の駅・一枚岩」の無料駐車場がありますが、ここからだと岩が巨大過ぎて、スマホカメラではフレームからはみ出して、全景が写せない程です。

どんどん後退りして、撮影。



橋杭岩から古座川の一枚岩までは、約17キロ、走行時間25分。
メジャーな観光スポットではありませんが、一枚岩までの道は、整備された2車線道路で、古座川の巨岩・巨石を眺めながらのドライブは、まさに「絶景!快適ドライブウェイ」です。
古座川を下って、再び、河口付近へ。
国道42号線に戻って、紀伊半島南部のドライブ旅を続けましょう。
古座川河口付近から、北東へ約18キロ、25分ほどで、クジラ漁で有名な「太地町」に着きます。
国道を外れて、港の方へ向かいます。

太地における捕鯨の歴史は、江戸幕府設立の3年後の1606年(慶長11年)の始まりとされています。
その後1675年(延宝3年)に鯨を網に追い込んでとる網捕法(網掛突捕法)という方法を発明、これが200年近く続きます。
太地では親子鯨を捕らないという独特の習慣もありました。
しかし、1878年(明治11年)、「大背美流れ(おおせみながれ)」と呼ばれる大惨事が起きます。
アメリカなどの列強による鯨の乱獲などの影響で、漁師は近年にない不漁による経済難から、荒天の中、鯨捕り(古式捕鯨)に出漁して遭難し、一度に百余名が死亡・行方不明となった事故です。
労働力を失った太地は、古式捕鯨は事実上壊滅し、後に近代捕鯨へと切り替わるきっかけとなりました。
現在では、捕鯨砲を用いてゴンドウクジラ類やツチクジラを捕獲する小型捕鯨業と、追い込み網漁などの「いるか漁業」だけが行われています。
太地には、反捕鯨団体「シーシェパード」が活動家を常駐させており、漁業の妨害行為を行っています。
また、イルカ追い込み漁が唯一行われている太地を批判的に描いたドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』が、2009年8月に公開されました。
2014年1月には、キャロライン・ケネディ駐日米大使がイルカ追い込み漁反対声明を出し、大きな反発を呼びました。
その際、菅官房長官は、米政府に理解を求める見解を公表しました。
「イルカを含む鯨類は重要な資源であり、科学的根拠に基づき、持続的に利用すべきと考えている。また、イルカ漁業は我が国の伝統的な漁業のひとつで、法令に基づき適切に実施されていると考えている。また、イルカは国際捕鯨委員会(IWC)の管理対象外であり、各国が自国の責任で管理を実施することにしている。」
様々な意見や見解がありますが、最後に映像ジャーナリストで和歌山大学特任のサイモン・ワーン助教(オーストラリア出身)のお話しを。
「本当に生命を守るとは、生き物に感謝して生かされていることに感謝すること。太地にはそういう文化が伝わっている」
「捕鯨は、太地で連綿と受け継がれてきた技術。油を取って捨てるようなことはせず、必要数だけを捕り、全ての部位を使い、無駄にしない。太地の捕鯨こそ、環境に配慮した持続可能な漁である。」
「くじらの町」太地町の「くじら浜海岸」には、「太地町立くじらの博物館」があります。
太地町の町章はクジラ、町のマスコットキャラクターはゴンドウクジラです。漁業協同組合直営のスーパーマーケットがあり、鯨肉も売られています。
この先、国道42号線を北上すると9キロ程で那智勝浦です。
熊野古道「大辺路」は、ここ那智までで、この先は、熊野古道「伊勢路」となります。
左折して山手に向かえば、大門坂を経て、「熊野那智大社」へ。
真っ直ぐ行けば、新宮市の「熊野速玉大社」へと伊勢路は続きます。その先は、熊野本宮大社を訪れ、熊野古道「中辺路」を経由して、田辺方面へ出るもよし、そのまま国道42号線(伊勢路)を進み、三重県に入り、伊勢神宮を訪れるも良し。
冬シーズンでも温暖な南紀は、冬のドライブ旅行には最適な「快適ドライブウェイ」です。
(写真撮影日: 2016年1月7日)
<2017年串本周辺のおススメ宿>じゃらん口コミ評価4.2以上。
※表示の宿泊料金は、平日2名一室利用時の一人当り最安税抜価格です。
●南紀すさみ温泉 ホテルベルヴェデーレ(すさみ温泉) 1泊朝夕食付き 13,300円~
●ホテル ホリスティック リゾート(太地温泉) 1泊朝夕食付き 15,126円~
●お宿 えびす(串本) 1泊朝夕食付き 6,851円~
●かつうら御苑 那智の滝を遠望できる海辺の絶景露天と美食の宿(那智勝浦) 1泊朝夕食付き 10,000円~
●休暇村 南紀勝浦 1泊朝夕食付き 11,111円~
●料理旅館 万清楼 1泊朝夕食付き 13,500円~
●温泉民宿 小阪屋 本館 1泊朝夕食付き 7,222円~
●サンライズ勝浦 1泊朝夕食付き 6,481円~
●南紀勝浦温泉 ホテル中の島 1泊朝夕食付き 19,500円~
※この宿の詳細情報は、別記事<ホテル中の島>をご覧ください。
●パルスイン 勝浦 1泊朝夕食付き 8,703円~
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