富良野から夕張へ、夕張国道を行く~絶景!快適ドライブウェイ・北海道編⑧
富良野・美瑛から、かつて炭鉱で栄えた夕張へ。北海道石炭産業の繁栄と衰退を辿るドライブ旅。
KEY WORD: 国道452号線、夕張国道、三段滝、桂沢ダム、シューパロ湖、大夕張鉄道、南大夕張駅跡、道の駅・夕張メロード、夕張市、栗下食堂、夕張カレーそば
マップ <国道452号線(夕張国道)>
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今回の北海道ドライブ旅のスタートは、国民的TVドラマ「北の国から」の舞台・富良野。
ここから、夕張国道を走って、道東自動車道夕張ICを目指します。尚、美瑛町内をスタート地点とした場合も、国道452号線の美瑛~芦別間が未開通(開通時期未定)となっているので、富良野に出て、このルートを行くことになります。
道道135号線、国道452号線沿いにガソリンスタンドは無いので、ガソリン残量には注意してください。
まずは、富良野市街から国道38号線を北へ行き、橋の下交差点を左折、道道135号線(美唄富良野線)に入ります。富芦トンネル、大滝トンネルを通り、やがて、芦別市から南へ伸びる国道452号線(夕張国道)に合流。左折し三笠、夕張方面へ。
国道をしばらく行くと、道路右手に三段滝公園の駐車場が出現します。
▼三段滝公園(芦別市芦別)
その名のとおり、階段状になった滝で、駐車場から遊歩道を下るとすぐ目の前で滝が見られます。

10月中旬から下旬頃は、紅葉の名所としても知られています。
駐車場無料、公衆トイレあり。見学自由。
さらに南下すると、芦別ダム入口、三芦トンネルを通り、桂沢ダム・桂沢湖へ出ます。
多くの車はここで右折。道道116号線で道央自動車道三笠ICへ出て札幌へ向かうのでしょう。ここから約19キロ、25分ほどで三笠ICへ行けます。
我々は新千歳空港へ行くので、そのまま国道452号線を南下して夕張方面へ向かいます。
最近整備完了した快適な2車線の道。この先しばらくは、民家や建造物はひとつも有りません。
▼シューパロ湖(夕張市鹿島明石町)
シューパロ湖は、1962年に竣工した大夕張ダムによって形成された人造湖で、2015年竣工の夕張シューパロダムによって水域が拡大した日本屈指の大人造湖です。


夕張シューパロダム建設時は、かつて炭鉱街として、銀行や商店が軒を並べるほど栄えた大夕張地域(夕張市鹿島)の大部分が水没し、大夕張ダムもそのまま水没したそうです。
湖畔の旧北海道夕張鹿島高校の跡地に鹿島地区に点在した記念碑が集約され眺望公園として整備されています。

夕張炭鉱の歴史の一端を物語っています。
シューパロ湖からさらに南へ走り、シューパロトンネルを抜けると、やがて沿道沿いに空き家が目立つ集落があり、廃線駅跡に鉄道車両が保存されている場所が有ります。
▼旧三菱大夕張鉄道 南大夕張駅跡(夕張市南部東町)
三菱石炭鉱業大夕張鉄道線(三菱大夕張鉄道)は、1911年(明治44年)開業(当時は、大夕張炭礦専用鉄道)、沿線炭鉱の石炭輸送や林産品の輸送に活躍、北海道の産業発展に貢献してきました。路線距離は、清水沢 - 大夕張炭山間17.2キロでした。その後、炭鉱の相次ぐ閉山・合理化により1987年(昭和62年)7月に全線廃止となりました。
南大夕張駅跡には、三菱大夕張鉄道保存会により客車や石炭貨車などの鉄道車両が保存されています。




これらは2001年に北海道遺産として指定されたのに加え、2007年11月30日には経済産業省より近代化産業遺産として認定されました。

かつての炭鉱町の繁栄と衰退を今も伝えています。
さらに国道を夕張市街地方面へ向かうと、かつての大夕張鉄道の起点・JR石勝線(夕張支線)の清水沢駅に出ます。
交差点を右折して、道道38号線をJR線とに沿って北へ行くと、夕張市街地に行けます。
周辺には、昭和52(1977)年に上映された山田洋次監督の名作映画「幸福の黄色いハンカチ」のロケ地や、石炭博物館があります。
国道452号線は、交差点で左に折れ、JR石勝線を渡り、JR線と並行して南へと続きます。
やがて、国道452号線は、国道274号線(三川国道)と合流し、ここで終点。この先、道東自動車道夕張IC入口へ出ます。
近くには、JR新夕張駅があり、駅前の沿道には、「道の駅・夕張メロード」があります。今や夕張産業の中核を担う農業のJA夕張が運営しています。
夕張市は明治21年、未開の山峡の地で夕張炭田が発見されたことに始まり、以来、石炭産業を中核とする、国内有数の石炭の街として発展してきました。ちなみに、「夕張」の地名の由来は、アイヌ語の「ユーパロ(鉱泉の湧き出る所)」からきているそうです。
1960年(昭和35年)には人口116,908人の都市でした。やがて、昭和30年代後半以降のエネルギー変革により、石炭から石油に取って代わることとなり、平成3年までに24山全ての炭鉱が閉山しました。
人口は減り続け、2013年(平成25年)には1万人を割り込み、2017年度では、8,651人となっています。
2007年(平成19年)3月、夕張市の財政は破綻。現在は、メロン栽培(夕張メロン)、花畑牧場、スキーリゾート、映画祭など観光の町として町おこしを進めているが、依然、厳しい状況にあります。
最後に、高速道で新千歳空港へ向かう前に、ここで遅めの昼食を。
▼栗下食堂(夕張市紅葉山)
道の駅内には食堂は無いので、近くの栗下食堂へ。国道沿いにある小さな家族経営の店です。50数年前の創業当時は自家製麺のそば専門店だったそうだが、今はラーメンやカレーライス、丼ものも出す大衆食堂です。
カレーそばを注文。ピリッと辛くて、まあまあでした。冬場なら体が温まるでしょう。750円でした。

実は、このカレーそばも、夕張の町おこしメニューです。
富良野~桂沢ダム~道の駅・夕張メロード 走行距離約93キロ、所要時間1時間50分。
尚、JR石勝線夕張支線(新夕張~夕張間)は、最短では2019年3月のダイヤ改正時にも廃止になる見込みです。
人口減少が進むなか、北海道から、日本の産業発展に貢献した鉄道路線が、またひとつ、消えて行きます。
(訪問日: 2016年8月15日)
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マップ <国道452号線(夕張国道)>
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今回の北海道ドライブ旅のスタートは、国民的TVドラマ「北の国から」の舞台・富良野。
ここから、夕張国道を走って、道東自動車道夕張ICを目指します。尚、美瑛町内をスタート地点とした場合も、国道452号線の美瑛~芦別間が未開通(開通時期未定)となっているので、富良野に出て、このルートを行くことになります。
道道135号線、国道452号線沿いにガソリンスタンドは無いので、ガソリン残量には注意してください。
まずは、富良野市街から国道38号線を北へ行き、橋の下交差点を左折、道道135号線(美唄富良野線)に入ります。富芦トンネル、大滝トンネルを通り、やがて、芦別市から南へ伸びる国道452号線(夕張国道)に合流。左折し三笠、夕張方面へ。
国道をしばらく行くと、道路右手に三段滝公園の駐車場が出現します。
▼三段滝公園(芦別市芦別)
その名のとおり、階段状になった滝で、駐車場から遊歩道を下るとすぐ目の前で滝が見られます。

10月中旬から下旬頃は、紅葉の名所としても知られています。
駐車場無料、公衆トイレあり。見学自由。
さらに南下すると、芦別ダム入口、三芦トンネルを通り、桂沢ダム・桂沢湖へ出ます。
多くの車はここで右折。道道116号線で道央自動車道三笠ICへ出て札幌へ向かうのでしょう。ここから約19キロ、25分ほどで三笠ICへ行けます。
我々は新千歳空港へ行くので、そのまま国道452号線を南下して夕張方面へ向かいます。
最近整備完了した快適な2車線の道。この先しばらくは、民家や建造物はひとつも有りません。
▼シューパロ湖(夕張市鹿島明石町)
シューパロ湖は、1962年に竣工した大夕張ダムによって形成された人造湖で、2015年竣工の夕張シューパロダムによって水域が拡大した日本屈指の大人造湖です。


夕張シューパロダム建設時は、かつて炭鉱街として、銀行や商店が軒を並べるほど栄えた大夕張地域(夕張市鹿島)の大部分が水没し、大夕張ダムもそのまま水没したそうです。
湖畔の旧北海道夕張鹿島高校の跡地に鹿島地区に点在した記念碑が集約され眺望公園として整備されています。

夕張炭鉱の歴史の一端を物語っています。
シューパロ湖からさらに南へ走り、シューパロトンネルを抜けると、やがて沿道沿いに空き家が目立つ集落があり、廃線駅跡に鉄道車両が保存されている場所が有ります。
▼旧三菱大夕張鉄道 南大夕張駅跡(夕張市南部東町)
三菱石炭鉱業大夕張鉄道線(三菱大夕張鉄道)は、1911年(明治44年)開業(当時は、大夕張炭礦専用鉄道)、沿線炭鉱の石炭輸送や林産品の輸送に活躍、北海道の産業発展に貢献してきました。路線距離は、清水沢 - 大夕張炭山間17.2キロでした。その後、炭鉱の相次ぐ閉山・合理化により1987年(昭和62年)7月に全線廃止となりました。
南大夕張駅跡には、三菱大夕張鉄道保存会により客車や石炭貨車などの鉄道車両が保存されています。




これらは2001年に北海道遺産として指定されたのに加え、2007年11月30日には経済産業省より近代化産業遺産として認定されました。

かつての炭鉱町の繁栄と衰退を今も伝えています。
さらに国道を夕張市街地方面へ向かうと、かつての大夕張鉄道の起点・JR石勝線(夕張支線)の清水沢駅に出ます。
交差点を右折して、道道38号線をJR線とに沿って北へ行くと、夕張市街地に行けます。
周辺には、昭和52(1977)年に上映された山田洋次監督の名作映画「幸福の黄色いハンカチ」のロケ地や、石炭博物館があります。
国道452号線は、交差点で左に折れ、JR石勝線を渡り、JR線と並行して南へと続きます。
やがて、国道452号線は、国道274号線(三川国道)と合流し、ここで終点。この先、道東自動車道夕張IC入口へ出ます。
近くには、JR新夕張駅があり、駅前の沿道には、「道の駅・夕張メロード」があります。今や夕張産業の中核を担う農業のJA夕張が運営しています。
夕張市は明治21年、未開の山峡の地で夕張炭田が発見されたことに始まり、以来、石炭産業を中核とする、国内有数の石炭の街として発展してきました。ちなみに、「夕張」の地名の由来は、アイヌ語の「ユーパロ(鉱泉の湧き出る所)」からきているそうです。
1960年(昭和35年)には人口116,908人の都市でした。やがて、昭和30年代後半以降のエネルギー変革により、石炭から石油に取って代わることとなり、平成3年までに24山全ての炭鉱が閉山しました。
人口は減り続け、2013年(平成25年)には1万人を割り込み、2017年度では、8,651人となっています。
2007年(平成19年)3月、夕張市の財政は破綻。現在は、メロン栽培(夕張メロン)、花畑牧場、スキーリゾート、映画祭など観光の町として町おこしを進めているが、依然、厳しい状況にあります。
最後に、高速道で新千歳空港へ向かう前に、ここで遅めの昼食を。
▼栗下食堂(夕張市紅葉山)
道の駅内には食堂は無いので、近くの栗下食堂へ。国道沿いにある小さな家族経営の店です。50数年前の創業当時は自家製麺のそば専門店だったそうだが、今はラーメンやカレーライス、丼ものも出す大衆食堂です。
カレーそばを注文。ピリッと辛くて、まあまあでした。冬場なら体が温まるでしょう。750円でした。

実は、このカレーそばも、夕張の町おこしメニューです。
富良野~桂沢ダム~道の駅・夕張メロード 走行距離約93キロ、所要時間1時間50分。
尚、JR石勝線夕張支線(新夕張~夕張間)は、最短では2019年3月のダイヤ改正時にも廃止になる見込みです。
人口減少が進むなか、北海道から、日本の産業発展に貢献した鉄道路線が、またひとつ、消えて行きます。
(訪問日: 2016年8月15日)
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コメント
シューパロ湖界隈
北海道に住んでいる頃、このルートはよくドライブで通ったものです。
夕張シューパロダムが完成し、あの辺りはかなり様変わりしたようですね。
新ダム完成後、まだ夕張には行っていないので、、機会があれば再訪したいものです。
これからも記事を楽しみにしております。
2017-10-18 14:46 代官 URL 編集