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芳野旅館(人吉温泉、熊本県人吉市)<悠久の旅人・日本の宿File No.83>

歴史と由緒を体感する古い温泉旅館で、絶品の鮎料理と球磨焼酎を味わう至福の時。
宿泊日:2016年8月30日(火)
宿泊プラン:1泊夕食のみ付き。
部屋タイプ:和室8畳(洗面台、トイレ付き)。
宿泊代: 11,340円(税込)。
おすすめ度:★★★★☺☺(5点満点中、4.5点)
Key Word: 人吉温泉、老舗旅館、タイムスリップ、鮎料理、一人旅
<悠久の旅人・宿File No.83>
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<宿の概要、宿泊料金>
JR人吉駅から歩いて8分ほどの町中に佇む、芳野旅館。宿の総部屋数は、20室。
明治42年創業の旅館の建物自体が、国登録有形文化財となっています。
芳野旅館 外観

多くの文人、要人に愛された当時の面影をそのままに残す、 この旅館自体が観光スポットになっており、見学者が訪れます。
芳野旅館 国宝表示

風情のある佇まいの玄関を入ると、
芳野旅館 玄関

帳場の前のスペースに球磨焼酎の酒瓶が展示されています。そう、人吉は、球磨焼酎の中心地。楽しみの夕食と相まって、嫌が応にも、期待は高まります。
芳野旅館 ロビー 焼酎陳列

今回は、平日泊和室一人利用、夕食のみ付きで料金は11,340円(税込)です。
尚、宿の標準的なチェックイン時間は16時から、チェックアウトは10時です。



<部屋は>
ピカピカに磨かれた木床の廊下を案内されて、1階の部屋へ。
芳野旅館 廊下

奥には、2階へと続く、木の階段があります。
芳野旅館 廊下 階段

もうすでに、タイムスリップして、不思議な空間に迷い込んだ感じ。引き戸を開けて、部屋の中へ。
芳野旅館 和室 玄関前

上り口の板の間がら、2畳大の続き間を通り、本間へ。
芳野旅館 和室 続き間

趣のある造りの和室は、90年前の造りがそのまま残されています。
芳野旅館 和室1
芳野旅館 和室2
芳野旅館 和室3

思わず、ぐるりと部屋を見まわします。柱と梁、壁の装飾、高い天井。
芳野旅館 和室 壁1
芳野旅館 和室 壁2
芳野旅館 和室 壁3
芳野旅館 和室 天井

広縁には、革張りの応接セットが置かれています。
芳野旅館 和室 広縁1

この広縁は、改装されていて、左手に洗面台、右手奥には、洗浄機能付きのトイレが増設されています。
芳野旅館 和室 広縁 洗面台
芳野旅館 和室 広縁 トイレ

部屋には、液晶テレビ、冷蔵庫、金庫が備わっています。
古風な和室で好みの分かれるところですが、私は大いに気に入りました。

<館内見学>
しばし部屋の雰囲気を楽しんで、館内の散策へ。女将さんに声を掛けると、案内します、とのことで、今は使っていない開業当時そのままの料亭部屋を見学。
芳野旅館 旧料亭棟
芳野旅館 旧料亭棟
芳野旅館 旧料亭棟

中庭に面した二階の部屋は、作家司馬遼太郎氏が愛用していた部屋らしく、今も普通に宿泊可能とのことです。
芳野旅館 文人の部屋
芳野旅館 中庭



<温泉風呂は>
大浴場は、階段を下りた地下階にあります。
芳野旅館 大浴場への階段
芳野旅館 浴場入口

こじんまりとした大浴場ですが、100%天然温泉掛け流し。
芳野旅館 大浴場 内風呂
芳野旅館 大浴場 内風呂

泉質は、ナトリウム-塩化物 炭酸水素塩泉 (低張性 弱アルカリ性 高温泉)。源泉温度は、54度です。
芳野旅館 大浴場 内風呂

露天風呂はレモン風呂でした。あまり混み合わないので、ゆっくり入れます。
芳野旅館 大浴場 露天風呂
芳野旅館 大浴場 露天風呂

他に、空いている時はいつでも入れる無料家族風呂もあります。
芳野旅館 貸切家族風呂 脱衣所
芳野旅館 貸切家族風呂



<夕食は>
さて、お待ちかねの夕食は食事処で。畳敷きの部屋にイス、テーブルを配してあります。
芳野旅館 食事処

夕食メニューは、和会席。
先付、小鉢料理、食前酒が並び、
芳野旅館 夕食料理 先付け
芳野旅館 夕食料理 小鉢

お待ちかねの鮎の塩焼き、
芳野旅館 夕食料理 鮎の塩焼き

そして、鮎の造りが出てきました。
芳野旅館 夕食料理 鮎の造り

球磨焼酎をロックのセットで頼んで、料理をじっくりと味わいます。
芳野旅館 焼酎ロック

「旨い」「美味しい」感嘆の声が各テーブルから聞こえます。確かに絶品です。

頭と骨が残った造りの鮎は、一旦テーブルから引き上げられ、
芳野旅館 夕食料理 鮎造り骨

野菜の天ぷらと一緒に、
芳野旅館 夕食料理 野菜天ぷら

唐揚げとなって再登場。これが煎餅風で美味です。
芳野旅館 夕食料理 鮎の骨の唐揚げ

あとは、豚肉の陶板焼き、蕎麦汁、白飯、デザートと続きます。
芳野旅館 夕食料理 陶板焼き
芳野旅館 夕食料理 豚の陶板焼き
芳野旅館 夕食料理 汁物
芳野旅館 夕食料理 デザート





<悠久の旅人のつぶやき>
空襲で古い建物が焼失した大都市圏とは違い、地方都市には戦前からの貴重な建物が残っており、タイムスリップの旅を楽しめます。
レトロ感溢れる部屋、館内は、好みの分かれるところと思いますが、感性が合う人には、至福の時間を過ごせる宿です。
特に、鮎が味わえるシーズンの訪問をお薦めします。



<近郊観光>
▼JR人吉駅前
人吉駅前には見るべきものが3つ有ります。
まずは、駅前広場にある人吉城をイメージした「からくり時計」。
毎時0分に、人吉城のお殿様が城下見物を行うという物語が、民謡をアレンジした曲にのせて展開されます。
人吉駅前 からくり時計

次は、山頭火の歌碑。駅前駐車場側に設置されています。
人吉駅前 山頭火歌碑

3つ目が、「人吉鉄道ミュージアムMOZOCA(もぞか)ステーション868」で、人吉市の肥薩線世界遺産推進室が運営しています。
人吉鉄道ミュージアム1
人吉鉄道ミュージアム2
人吉鉄道ミュージアム3

ミュージアムは入場無料。水曜日は定休日。残念ながら訪れたのが水曜日で館内は見れませんでしたが、家族で楽しめる施設のようです。

▼青井阿蘇神社
大同元年(806年)の創建で、現存する建物は、江戸時代初期に再建されたもの。
青井阿蘇神社1
青井阿蘇神社2
青井阿蘇神社4

中世人吉球磨地方の独自性の強い建築様式が特徴で、国指定重要文化財です。
青井阿蘇神社3
青井阿蘇神社5

神社前の池には蓮の花が咲き、赤い欄干の橋とのコントラストが美しく、必見です。
青井阿蘇神社6
青井阿蘇神社7

JR人吉駅から徒歩5分。駐車場、入場料共に、無料です。

▼大村横穴群
人吉駅の裏手にあります。高さ30m程の垂直な崖に横穴があり、これは約1400年前の7世紀初めに造られた古代人の墓群らしい。へぇ~、という感じ。
大村横穴群1
大村横穴群2
大村横穴群3

無料駐車場あり、見学は自由。



▼人吉温泉駅からくま川鉄道に乗ってみよう。行く先は、「幸福」駅。
人吉温泉駅(JR人吉駅隣接)から、往復乗車券で、くま川鉄道に乗車。
くまがわ鉄道 人吉温泉駅ホーム

1両編成の車両は、田園シンフォニー号。
くまがわ鉄道 田園シンフォニー
くまがわ鉄道 田園シンフォニー車内1
くまがわ鉄道 田園シンフォニー車内2

田園地帯を列車は走り、
くま川鉄道 田園地帯

小さな無人駅「おかどめ幸福駅」に到着。
くまがわ鉄道 おかどめ幸福駅ホーム

近くにある岡留熊野座神社が幸福神社と呼ばれるので、この駅名がつけられたそうです。
小さな駅舎の出入口には、しめ縄が施され、
くまがわ鉄道 おかどめ幸福駅舎

駅前には「幸福ゆき」の切符のモニュメントと幸福行き(郵便)ポストが有ります。
くまがわ鉄道 おかどめ幸福駅 きっぷ
くまがわ鉄道 おかどめ幸福駅 ポスト

尚、「幸福ゆき」切符は次のあさぎり駅で購入可能です。
あさぎり駅で対向列車とすれ違い待ちをするので、人吉方面の帰り列車は、10分程で 到着。人吉温泉駅へ戻れます。



旅の4日目。
午前中は、人吉駅周辺観光と、くま川鉄道ミニ旅行で過ごし、午後の「いさぶろう・しんぺい号」に乗車。
2回目の肥薩線山線の鉄道旅。
肥薩線「いさぶろう・しんぺい号」の旅記事は、別記事をご覧ください。
~のんびり鉄道の旅~肥薩線 いさぶろう・しんぺい号





終点の吉松駅で、吉都線に乗り継ぎ、今宵の宿泊地、宮崎県小林市へ向かいます。次回は、炭酸泉が魅力の「恵の湯 神の郷温泉」をご紹介します。

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